美しい本 立ち尽くすことば

最近、美しいと思う本は「フランス装」に多いような気がする。
この堀江敏幸さんの『その姿の消し方』も、そんなひとつだ。

物語を紡いでいく一つ一つのことばが静かにしみ込んでくる。
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言葉は、だれかがだれかから借りた空の器のようなもので、荷を積み降ろして
ふたたび空になったとき、 はじめてひとつの契約が終わる。
ほんとうの言葉は、いったん空になった船を見つけて、もう一度借りたときに生まれるのだ。
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この3行で立ち尽くしている。
ことばは、自分のものではない。借り物だ
そんなこと言ってたら、ことばによってくつられている自分の心まで借り物に見えてきたぞ。
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by hontokami | 2016-02-19 20:51 | Comments(0)

思い出すことといったら些細な事ばかり