ぼくにサッカーを教えてくれた仲間たち

むかし、御殿場南高校に赴任した。何も知らないサッカー部の顧問を仰せつかった。グランドの片隅の朝礼台に腰掛けて、彼らの練習をただ見ているだけだった。
練習が終わったとき、彼らは顧問のことばを待っていた。なにも知らなかったので「では終わろう」と言うだけだった。それでも毎日朝礼台に腰掛けて練習を見ていたら
彼らがやって来て、「先生、一緒にやりましょう」と言う。言われるままに与えられた練習着に替えて、ボールを蹴っている列に入った。うまく転がると部員みんなが笑いとともに拍手してくれた。試合にもくっついていった。試合中、主将が走り寄ってきて「先生、7番と9番を交代させてください」というからそのとおりに審判に告げた。そんな顧問だった。けっこう強いチームだったので、県外から練習試合が申し込まれたりしていた。「どんな指導をされていますか?」と聞かれ「彼らの自主性にまかせています」と答えるしかなかった。
亡くなった部員の追悼のOB回が先日開かれた。遠くだったので行けなかったら、彼らが二次会がはねる頃、写真をPCに送ってきてくれた。50年以上も前の話しだ。なんど手掛かりをさぐっても当時の彼らに結びつかない。僕は久しぶりに涙腺が壊れた。

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by hontokami | 2018-03-05 12:49 | Comments(0)